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「岡山御津お正月研究会」が発信する岡山の中山間地域の魅力vol.3〜雄町の稲ワラを使ったバラエティ豊かなお正月お飾りづくり

「岡山御津お正月研究会」が発信する岡山の中山間地域の魅力vol.3〜雄町の稲ワラを使ったバラエティ豊かなお正月お飾りづくり

4年前から始まった大野地区のお正月お飾りづくり

水と緑が豊かな岡山市北区御津大野地区では、中山間地域のお正月文化を幅広く伝え残したいとの思いと地域内のやりがい作りを目的に、4年前から雄町米の稲ワラを使ったお正月お飾りづくりが行われています。

雄町米は、言わずと知れた岡山を代表する酒造好適米。お飾りには、同地区で栽培された雄町米の稲ワラを使用している。8月中旬に穂が出る前の稲を青田刈りし、乾燥作業を行ったそうです。稲ワラの変色やカビを防ぐため、水分を完全に飛ばし陽に当たらない場所で11月下旬まで保管されていました。

大野地区オリジナルのお正月お飾りが完成!

11月下旬から始まった、お正月のお飾りづくりの行程を見せていただきました。作り始める前に、水分を含ませたワラを木槌で叩いて柔らかくします。こうすることで、ワラがしんなりして作業がしやすくなるそうです。

まずは、柔らかくしたワラを先端から40cmぐらい下のところで束ね、回転させながらねじって縄を作っていきます。この行程はワラの「縄ない」と呼ばれていますが、ある程度の力やコツが必要だそうです。

縄ができたら、飛び出たワラをきれいに切って輪の部分をつくり、雄町の稲穂を添えます。お飾りづくりはさまざまな行程があるので、作業は分担しているそうです。「みんなで一緒に作業をしていると、本当に楽しいんです。『お飾りづくりが終わってしまうとさみしい』というおばあちゃんもいます」と、「岡山御津お正月研究会」の代表を務める河太勝子さん。

水引や松竹梅などの縁起物を飾り付けたら、完成です。他にも南天を飾ったモダンお飾りなど、大野地区オリジナルのお飾りを4種類、約200個作ったそうで、地域の方以外にも購入してくれる方が年々増えているそうです。

「岡山御津お正月研究会」は、昨年の12月8日(日)に岡山市北区表町で開催された「さとまちフェスタ」に出店し、お正月のお飾りや麦ストローなどを販売。「お飾りのサイズや飾る場所を提案したシンプルモダンなタイプが良く売れました。今年の年末には新しい商品を提案しようと思っています」と同会の宮嶋泰明さん。

この日は、麦ストローを作った時に出た短い茎を使い「ストローオーナメント」のワークショップも行われ、子どもたちを中心に多数の方が参加。用意した分はすぐになくなり、急遽その場で作りながら対応するほど好評を博しました。

「岡山御津お正月研究会」とは?

岡山市北区御津大野地区は、宇甘渓(うかんけい)の下流部に位置する人口18人の住むエリアで、ゲンジボタルなど希少な生き物が生息しています。

そのような環境の中、地域でできることを行い、農村部と都市部の交流や地域内のやりがいづくりを目的として、2018(平成30)年9月に立ち上げられたのが「岡山御津お正月研究会」です。

お飾りやとんど焼などの正月に関する農村文化を継承し、地域の魅力を体験するプログラムを実施することから団体名が付けられました。これまで同地区で採れた大麦を使った麦ストローや麦茶、ストローオーナメントなどの商品を開発しています。

商品のお問い合わせは okayamaoshougatsu@gmail.com まで。

文章・写真:片岡清
編集:松原龍之