大都会おかやまMAGAZINE

DJ Luv Kiyoshiの岡山素敵スポット探訪 vol.1〜瀬戸内海に映えるムーンロードを望む、玉野市の屋上ビアガーデン「OKUJOH」〜

DJ Luv Kiyoshiが、岡山の魅力的なスポットを探訪する企画。スポットの魅力だけでなく、空間にフィットした曲をセレクトして紹介します。

夏に開催されている屋上ビアガーデン

岡山県の南端にある玉野市は、瀬戸内海に面した温暖な気候の港町。
四国や瀬戸内の島々からの玄関口として、元々多くの人が行き交っていました。
宇野港周辺が、2010年から開催しているトリエンナーレ「瀬戸内国際芸術祭」の会場の一つとなってから、国内外から多くの旅行客が訪れるようになりました。

近年、おしゃれなカフェや雑貨店など、魅力的なお店が増えています。
その中でも宇野港にある「東山ビル」は、ホステルやカフェ、ギャラリーなどが入る多目的施設。
毎年、夏には屋上ビアガーデン「OKUJOH」を開催しています。

味わい深い外観の東山ビル 1階にはコーヒースタンドと手作りハンバーガー店が入っている

長い間、廃墟同然だったビルをリノベーション

東山ビルは、JR宇野駅から徒歩10分ほど。
「海の駅シーサイドマート 玉野魚市場」の隣にあります。

宇野港の全盛期だった1966年に建てられたという東山ビル。
その当時、喫茶店やバーがあって賑わいを見せていたそうです。
現在は運行を休止している「宇高国道フェリー」など、働く女性たちの宿舎としても使われていました。

瀬戸大橋の開通した1988年以降、宇野港は衰退していきます。
東山ビルも利用客が減少していきました。
建物の老朽化が進んでも放置せざるを得ない状況が続き、廃墟同然でした。
地元では「幽霊ビル」と言われていたこともあるそうです。

シンプルで清潔感のある「HYM Hostel」の室内
シングルとダブルの2タイプがあり、どの部屋も瀬戸内海のオーシャンビューを望むことができる

西野与吟(よぎん)さんは、2011年に埼玉県から玉野市に移住しました。
古くても雰囲気がある東山ビルに魅せられ、2013年頃からビルの再生計画をスタート。
宿舎だった部屋を自分たちでリノベーションし、宿泊施設「HYM Hostel」をオープンしました。

「僕が玉野に移住してきた頃は、まだ火力発電所の廃墟や使われていない『お化け煙突』があって、今よりも場末感が漂っていたんです。ビルの屋上にスクリーンを設置して、映像を流したらすごく絵になるんじゃないか、と思ったのが屋上ビアガーデンを始めたきっかけです」と西野さん。

日が落ちると、ビルの屋上は幻想的な雰囲気に包まれる

この夏、おすすめメニューをオーダー

今年で、5回目の開催となる屋上ビアガーデン。
ワタクシも毎年訪れていますが、昨年までは外国人旅行客が多く、異国情緒に溢れていました。
今年は新型コロナウイルスの影響で、外国のお客さんはほとんど見られませんでした。

西野さんは「今年は例年より席数を減らし、必要に応じて人数制限を設けながらの営業としています。夕暮れ時から夜にかけて、瀬戸内海を眺めながら、おいしいお酒や料理を楽しんでほしいですね」と話してくれました。

「モヒート」で喉をうるおしながら、「コーントルティーヤのスパイシーTACOS」に舌鼓

今年の夏のおすすめメニューは、無農薬ライムと自家栽培の摘みたてミントを使用した「モヒート」(900円)と、手作りにこだわった「コーントルティーヤのスパイシーTACOS」(1,200円)ということで、さっそくオーダーしました。

ライムとミントの風味がとびきり爽やかなモヒートは、夏にピッタリ。ボリューム満点でスパイシーなTACOSとの相性も抜群で、ついつい杯を重ねてしまいました。

夏らしさを感じることができなかった2020年の夏でしたが、屋上ビアガーデン「OKUJOH」で夏気分を味わうことができました。

「OKUJOH」の今年の営業は9月29日で終了しましたが、玉野のカルチャー発信基地になっている東山ビルは、古いビルならではの魅力や面白さが詰まっています。

「OKUJOH」から見えるムーンロード

美しい夜景が見える「OKUJOH」に曲をセレクト

実はワタクシ、東山ビルの屋上ビアガーデン「OKUJOH」で何度かDJをさせてもらっています。
瀬戸内の夕方の風景や、夜景を望むこの場所でDJをするのは、最高に気持ちいいんです。
特に満月前後の夜に、海面に月の光が映し出された「ムーンロード」の美しさは神秘的でロマンチック。
カップルがデートで来るには最高のロケーションだと思います。

2020年7月にリリースされたCHIEKO BEAUTY&FRISCO「MOONLIGHT LOVER」

今回、この空間にピッタリだと思ってセレクトした曲は、
「MOONLIGHT LOVER」(CHIEKO BEAUTY&FRISCO)です。

原曲は、1969年にJoya Landisが、Treasure Isleレーベルからリリースした名曲。
この「MOONLIGHT LOVER」は、日本の女性レゲエシンガーの草分け的存在であるCHIEKOさんと人気のロックステディ・バンド・FRISCOが、初タッグを組んでカバーした作品です。
CHIEKOさんの甘くて可愛い声と、トロけそうなスティール・ギターの音色にメロメロになること間違いナシです。

 「あなたは私の愛する人 ムーンライト・ラヴァー」という歌詞、
ムーンロードが描かれたジャケットも「OKUJOH」にピッタリだと思いませんか。
7インチアナログレコードとデジタル配信でリリースされていますので、気になる方はぜひご一聴ください。

東山ビル
岡山県玉野市宇野1-7-3


文章・カタオカキヨシ